大会レポート2005

Dream Cup ソーラーカーレース鈴鹿2005

 

 毎年8月上旬に行われるDream Cup ソーラーカーレース鈴鹿。今回参加したのは、ソーラーカーレース鈴鹿の最高峰クラスとなる8時間耐久のDream クラス(車両全長5.0m以内、全幅1.8m以内、全高1.6m以下、車両重量300kg以下、太陽電池(ソーラーパネル)のサイズは車体サイズ寸法内であれば自由。また、出力は480W以上で制限はなく、蓄電池の種類は原則自由)。秋田での経験を活かし、今年初参加しました。

 そこで、今年の大会の模様をあくまで主観的にレポートしてみました。途中何を言っているかわからないところもあるかもしれませんが、よければ最後まで読んでみてください。

8月4日(木)

 出発の日。出発予定時刻は21:00。秋田へ行くときは予定時刻より遅く出てしまったので(その辺は大会レポート秋田をみてね)、今回は早く出ようとがんばって準備をしていたのだが、結局予定時刻をまわってしまう。それでも、なんとか22:00には出発することができた。

 

 しかし、全員に疲れがみえた。秋田から帰ったのが8/2。中一日でまた出発なのだから、疲れていて当然だ。無事にたどり着けるのだろうか。

 

 大学から浜名湖SAまでは後輩に運転してもらって、そこから鈴鹿までを運転することになった…が、かなり眠かった。でも寝てませんよ。

ただ、ふらふらして走ってたような気がする…

まあ、隣に居た二人は寝てたんで、ふらふらしながら走ってたことは知らないでしょう。こんな状態で鈴鹿に着いたことが信じられません。鈴鹿の出口を過ぎそうになったくらいだし。やはり、眠いときは運転したらだめですね。

8月5日(金)

 到着は意外に早く、朝5:00には着いていた。そこで、早速車検の準備を始めた。

 今回は秋田のときとバッテリーが違う(秋田は鉛バッテリー、鈴鹿ではリチウムイオンバッテリー)ので、配線なども変えなければならない。もちろん、配線は出発前に変えていたのだが、リチウムイオンバッテリーで車体を動かすことができるかは確認できていない。つまり、車検とか言う前に、

走れるかどうかもわからない状態でここに来ているのです。

本当に大会に出れるのか?そう思いつつ、準備を進める。

 

 そしてバッテリーの配線が終了し、いざスロットル(アクセル)を回してみる。するとモーターは音を立てて回り始めた。いままでの苦労が報われた瞬間だった。そのころには他の作業も終了し、準備を整えて車検へと向かう。車検の列は秋田のときほど長くはなかったのだが、なんといっても

車検が半端なく長い

ええ、長すぎます。何をこんなに時間をかけるかというと、チェックする項目が「視界、ウインカー、ブレーキランプ、ウインカーの幅、消火器、サイドブレーキ、外からブレーカーが切れるか、牽引フック、バッテリ、配線、シートベルト、ブレーキテスト、脱出テスト」とまあ多いわけです。これは終わりませんね。しかも待っているところは日陰ではなく、陽射しが燦燦と照っているところなので暑いです。熱射病になるぞ。それに耐え、車検が終わったのは夕方。並び始めたのは11:00くらいだったのに。ようやく休憩できるようになった。

 

 18:30〜は毎年恒例(らしい)の前夜祭に参加。そこで初出場のチームは軽く紹介されるのだが、名前が呼ばれたときに全員で「おー!」という感じに声をあげるらしい。そしてついに名前が呼ばれた。「東海大学ソーラーカー研究会 Team Solspirits!」

おー!!

うーんいまひとつかな?もっと声出せるだろ。こういう場に弱いメンバーでした。

 初出場チーム、海外からの参加チームを紹介した後は、バイキング型式での食事となりました。しかし、参加した人数が多いから、取りたいものが取れやしない。やっと人並みを押しのけて食べ物の前に行くともうすでにない…。早っ!まあ、すぐに補充してくれるんですけどね。でも、やはり食事は戦争だと感じました。

 

8月6日(土)

 この日は7:458:15の間、若干だがフリー走行ができる。しかし、この短い時間でできることといえばドライバーがコースを確認することと電話でのドライバーへの指示の確認ぐらい。重要なことではあるが時間が短すぎるため、初参加の我々にとって有効に利用することはできなかった。そして時間を置かずに9:15〜予選が始まった。特に大きなトラブルもなく無事に走りきった。だが、この予選は上位10チームしか決勝に進めないため、単純に計算すると3チームが予選落ちすることになる。そして我々の順位は11位。予選落ちと思われた。しかし、DreamクラスとChallengeクラスの出場チームの合計が40チーム以内だったので、予選で一周走ることができれば決勝にでることができたらしい。なんとか予選は通過したものの、これから決勝。この準備不足の状態でどこまでやれるかわからないが、精一杯レースをしようと思った。

 

 12:00〜スタート前チェック、12:30〜スタート進行。そして13:00、決勝第一ヒートがスタートした(この大会は8時間耐久だが、一日目と二日目にそれぞれ4時間ずつ走るようになっている)。順調な走行をみせついには6位に浮上。そしてドライバー交代のため一度ピットイン。ピット練習をしていなかったためかなりの時間をかけてしまう。だが、なんとか順位は落とさなかった。後はこのまま走行を続け一日目のゴールを迎えた。初めての鈴鹿にしては思っていたよりもいい成績だった。

 レースは明日決勝第二ヒートを迎える。しかし、

あんな悲劇が待っていようとは…。

 

8月7日(日)

 決勝は午後からなので朝はわりとゆっくりできた。10:00からは甲羅干し(マシンを走らせずに太陽の力で充電すること)ができるようになった。陽射しが強かったため、だいぶ充電することができた。

 

 昨日と同じように12:00〜スタート前チェック、12:30〜スタート進行。そして13:00、決勝第二ヒートがスタートした。今日も順調に走行し6位にいた。このまま順調にいくかと思われたが、そうもいかなかった。パンクをしたのである。すぐさまピットの入り、タイヤ交換を行った。しかし、このタイヤ交換に7分もかかってしまい大きなタイムロスとなった。だが、その後も特に抜かれることはなかったが、抜くこともできそうになかった。そして16:30ころ、ある事件が起きた。

横転したのである。

幸いドライバーに怪我はなかった。マシンはほぼ全壊。修復には時間がかかるだろう。改めて鈴鹿の厳しさを感じた。

 

 最終的に8位という結果になった。初出場にしてはいい成績だが、もっと上が狙えたのではないかという悔しさがある。だが、それ以上に横転でドライバーが無事であったことがなによりである。来年はもっと鈴鹿の勉強をしてから来なければならないだろう。この経験は必ず来年にいきると信じている。

 

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